店も人生も、自由に、楽しく。〈TOMARI STAY&CAFE〉

羅臼と標津を結ぶ海沿いの道の途中、根室海峡を背にポツンと建つ一軒家。TOMARISTAY&CAFEは、亀田亮太さんが自由で楽しい生き方を体現するために辿り着いた場所だ。「今のところ」の看板メニューは、日替わりのスパイスカレー、ときどきティラミスなど。どれも亀田さんが「自分で食べたくて」作り始め、納得のいくまで試作を重ねたメニューだ。ちなみに、営業日や営業時間もハッキリとは決まっていない。訪ねる側も気ままに、「その時のお楽しみ」といった心持ちで行くのが良いだろう。(取材時期 2023年2月)

※現在は営業形態が変わっています。「フォロワー限定カフェ」となっていますので、詳細はInstagramをご確認ください。

Shop Data

TOMARI STAY&CAFE 【トマリステイアンドカフェ】
住所 標津町忠類18-5
営業日 不定期営業
 
Instagram @tomari_stayandcafe 

町内外から面白い人が集まる「旅の中継地点」。

亀田さんは標津町出身。20代半ばから全国各地のゲストハウスを渡り歩き、地元でゲストハウスを開くという夢を抱いていた。その夢を形にすべく、海沿いの一軒家を手に入れたのは2021年のこと。ところがゲストハウスの計画は思うように進まず、結果的に断念。家の前の土地を活かし、「車中泊の車を駐める場所を提供する」方向へ舵を切った亀田さんだったが、「それでもやりたいことの軸はぶれていなかった」と言う。

「訪れた人に泊まってもらって、交流を生む。自分はそういう『場』を作りたかったんだなって気づいたんです」。こうして車中泊の車の受け入れを開始。当初から計画していたカフェは、数ヵ月後の2022年秋にオープンを迎え、今の形が出来上がった。

店内の壁には旅人や訪れた客が残していったメッセージが貼られている。中には見ず知らずの旅人にカレーをご馳走するといった内容のものも。「日本一周をする旅人へ。このお金でカレーを楽しんで」。実は貼り切れないくらいたくさんあって、と亀田さん。「ここにはいろいろな人が来るから。毎日面白いし、楽しいです」。亀田さんが数年前にアイデアを書き留めたノートを見せてくれた。そこに書かれた「面白い人が集まる場所を作りたい」という夢は、既に叶っている。

スロウ日和編集部

現在は、「フォロワー限定カフェ」としての営業のほか、各地のイベントにも積極的に出展しています。また、中標津町内に新店舗「スパイスとクラフトビールの店」オープンの準備中!2024年秋ごろの完成を目指しているそうです。

この記事の掲載号

northernstyle スロウ vol.75
「風土を描く生地の世界」

テーマは、北海道の「テキスタイル」。織りや紡ぎ、シルクスクリーンや天然染色などを手がける作り手の物語と、北国らしい生地の世界を訪ねて。

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スロウ日和編集部

好みも、趣味もそれぞれの編集部メンバー。共通しているのは、北海道が大好きだという思いです。北海道中を走り回って見つけた、とっておきの寄り道情報をおすそ分けしていきます。