”気取らなさ”に心惹かれる、ベーグルと珈琲。〈CocoLi、自家焙煎珈琲豆店 甫〉

十勝らしいのどかな風景の中。白樺並木に囲まれた敷地内に、ベーグルと焼き菓子の店「CocoLi」と「自家焙煎珈琲豆店 甫」はあります。甫木志織さんが焼き上げる、やさしい味わいのベーグルと、優介さんが丁寧にハンドドリップして淹れる珈琲。相性抜群の組み合わせをゆったりと味わうのはもちろん、さまざまな味のベーグルからお気に入りを見つけたり、気さくな2人と会話を交わしたり。日常にそっと彩りを添えてくれるベーグルと珈琲は、十勝でも多くのファンに愛されています。(取材時期 2025年8月)

Shop Data

CocoLi、自家焙煎珈琲豆店 甫
住所 音更町字東和東 2-59-9
電話番号 080-6712-8172
営業時間 火、水曜 11:00~19:00 金、土曜 11:00~15:00
定休日 日・月・木曜
Instagram @cocoli.bg@hajime.coffeebeans

※営業時間など最新情報はInstagramから確認を。

店があるのは元々農地だった場所で、店舗は古い馬小屋をリノベーション。入口のドアから入って右側が2人の店。左側にはアパレルショップが隣接している。

のどかな風景の中で味わう、ベーグルと珈琲。

扉を開けると、ふわりと珈琲の香りが漂った。ステンレスのテーブルの上には、整然と並んだベーグルたち。おしゃれでスタイリッシュな店構えと、周囲に広がるのどかな風景とのギャップに、驚いてしまう人もいるだろう。ここは甫木志織さんと優介さんが営む、「CocoLi」と「自家焙煎珈琲豆店 甫」。ベーグルと焼き菓子、そしてハンドドリップの珈琲をテイクアウトできる。

子育てをきっかけに、パンやお菓子を作り始めたという志織さん。「子どもが小さいうちは、 シンプルな素材のものを食べさせてあげたかったんです。それでパンやお菓子を作り始めたら、材料さえあれば自分で作れるということに気づいて」。中でもよく作っていたのは、ベーグル。油脂を使わず、満足感を得られるパンを作ろうと思い立ったことが始まりだと言う。「調べたレシピのとおりに作ったら、子どもたちにとっては 硬くて食べてもらえなくて。食感を柔らかくしたりして、工夫して作っていました」。

一方の優介さんが珈琲に興味を持ったのは、珈琲好きの父がきっかけだった。「自分で淹れて楽しむ姿を間近で見ていて。それが印象に残っていたのかもしれません」。自家焙煎を始めたところどんどんのめり込み、腕を磨いていった。

最初は自分たちの楽しみだったベーグルと珈琲だが、2019年から志織さんがイベントに出展するようになると、新たな思いが芽生え始める。「イベントで店舗について聞かれることが増えてきて、『ここです!』と言える場所がほしいと思うようになりました。お客さんが『食べたい』と思った時に来られる場所を作りたくて」。

夫婦で、ベーグルと珈琲を仕事にしたい。一緒に届けられる場所を作りたい。その思いが形になったのは、2020 年 8 月のこと。白樺並木に囲まれた元農地の馬小屋を、仲間と共にリノベーションして。「CocoLi」と「自家焙煎珈琲豆店 甫」の拠点が完成した。

愛される理由は、気さくなおいしさ。

コロンとかわいらしいベーグルと、淹れたての珈琲。相性がバツグンなのは、言うまでもない。

ベーグルに使う材料は、なるべく国産や有機栽培のものを使用。もっちりと食べ応えがありつつ、柔らかめの食感に仕上げている。そして、ラインアップの多さも大きな魅力。定番の『デーツ』や『ブルーベリークリームチーズ』に加え、地元産の野菜を使ったサンドイッチや季節限定の味まで、常時10種類ほどが並ぶ。今日のお昼に、明日のおやつに…と、つい何個も選んでしまう。

珈琲は、新鮮なフェアトレードの珈琲豆を手作業で自家焙煎。「珈琲らしさ」と「飲みやすさ」のバランスを考え、中深煎りで仕上げることが多いという。「お客さんがイメージしやすい珈琲の味を目指しています。こだわりを知ってもらうことより、ここに来て楽しんでもらえることを大切にしたいので」と、甫さんは話す。

いくつ食べても食べ飽きない、素朴でやさしい味わいのベーグル。まろやかな口当たりの珈琲。そして何より、明るい笑顔を絶やさない、気さくな2人の人柄。こだわりはたくさんあるけれど、まずは気軽に楽しんでもらいたい。そんな気取らなさが、2人のベーグルと珈琲が多くの人に愛される理由なのかもしれない。

遠くの人にも、はじめましての人にも。もっと届けたくて。

店を構えて5年が経った今も、積極的にイベント出展を続ける2人。店舗で迎え入れるのとは、また違ったうれしさがあるのだそう。「遠いところに住んでいる人や、はじめましての人。ここで待っているだけでは生まれない、新しい出会いがあるのがうれしくて」。最近では、イベントをきっかけに遠方から来てくれる人も増えてきたのだと言う。

店舗でも、イベントでも。挑戦してみたいことはたくさんある。「とてもスローペースなんですけど、少しずつアイデアの引き出しが増えてきて。モーニング営業を始めたり、函館まで出展したり。『いつかやってみたいね』と話していたことが、できるようになってきました。つながりを大切にしながら、もっともっと、ベーグルと珈琲を届けられるようになりたいです」。まだまだ課題だらけだけどね、と顔を見合わせて、2人は笑った。

素材や味にはこだわりながら、気取らず、フットワークは軽く。2人が作るベーグルと珈琲は、今日も誰かの日常に寄り添っている。

甫木志織さん、優介さん

ベーグルはラインナップを入れ替えながら、日々10種類程度ご用意しています。その他焼き菓子も。甫の新鮮な珈琲と共にお楽しみくださいね。

この記事を書いた人

アバター画像

スロウ日和編集部

好みも、趣味もそれぞれの編集部メンバー。共通しているのは、北海道が大好きだという思いです。北海道中を走り回って見つけた、とっておきの寄り道情報をおすそ分けしていきます。