さまざまなものが交じり合う。新しい“何か”が生まれるカフェ<tigris>

喜茂別町,カフェ,喫茶店,コーヒー、焼菓子

喜茂別町に2019年に誕生した喫茶店、チグリス。北海道・喜茂別町にある「人・もの・情報が集まり、新しい“何か”が生まれる場所」というコンセプトで、営まれています。友人たちに手を借りながら、手づくりしたという店内で過ごす時間から、どんなものが得られ、また与えることができるでしょうか。

Shop Data

coffee & sharespace tigris (チグリス)
住所 喜茂別町字喜茂別76
電話番号 0136-55-5671
営業時間 11:00~18:00
定休日 月・木曜(不定休あり)
URL Instagram:@tigris.yotei
店名に込めた思い 名前の由来はチグリス川・ユーフラテス川です。ふたつの川が交差する場所で文明が生まれたように、大きな国道(230号と276号)の交差する喜茂別町で新しい“なにか”が生まれたらという願いが込められています。

10年ぶりに喜茂別のまちなかにできた喫茶店「チグリス」

羊蹄山のふもとにある喜茂別町は、人口約2千人の小さな町。チグリスは、2019年5月にオープンした。町の中心地に喫茶店ができたのは、およそ10年ぶりだという。

「ここは通過する場所。札幌や千歳とニセコの中継地点なのに、足を止めるきっかけがない年間250万人くらいは往来しているんですが」と少しシニカルに話すのは、札幌出身の店主、加藤朝彦さん。

デザイナーとして東京で働きながら「いつかは北海道に帰ろう」と、移住のきっかけを探していた。ライターとして活躍する妻の聡子さんと町内のソーケシュ製パンを訪れたとき、「たまたま晴れた日で、羊蹄山の全景がスカッと、すごくきれいに見えたんです」「あのときは、ホントすごかったよね」と、2人は顔を見合わせる。

それからトントン拍子に事は運び、加藤さんは地域おこし協力隊として活躍しながら、築50年のクリーニング屋を改装。カフェの準備を始めた。

ここを起点に“何か”が生まれる

解体したときに出た廃材を中心に使って、友人の力を借りながらも、自分たちで内装を手がけました」という店内は、どこか懐かしく温かみを感じる。提供するのは、近くのタカラ牧場の牛乳や、町の老舗である田菓子舗のドーナツなど。ほっとできる空間が、ここにはある。

店内には自由に使えるキッチンがあり、奥の部屋は子どもの遊び場として開放するプランもあるそう。加藤さんは丁寧にコーヒーを淹れながら、「ここを起点に、新しい何かが生まれたら」と、シェアスペースとしての可能性を熱っぽく語る。

「東京で働く人たちが、ちょっと気分転換に喫茶店に行ってきますという感覚で、北海道で仕事してきますということが、気軽にできるような時代になったら、人の流れが生まれる。そうすることで、北海道を盛り上げていきたいんです」。 

チグリスは、小さな町に明るい希望をもたらしている。

(取材時期 2020年5月25日)

加藤さん

「スロウ日和をみた」で、ご注文をいただいた方にオリジナルブレンドのドリップバッグを1つプレゼントします

この記事の掲載号

northernstyle スロウ vol.63
「カヌーで辿る、川のはなし」

「カヌーイストの聖地」と呼ばれる川がいくつもある北海道。豊かな自然、歴史や文化。さまざまな角度から北国のカヌーの魅力を伝える。

この記事を書いた人

家入明日美

家入明日美

火の国・熊本出身。野生動物の勉強がしたくて北海道へ移住し、自然のことを伝えたくてスロウ編集部に入る。馬とナキウサギ、やんちゃな飼い猫と怒髪天が心のオアシス。