「農業はコミュニケーション産業」。東京、神奈川、岩手出身のIターン社員が活躍中〈山本忠信商店〉

山本忠信商店、通称「ヤマチュウ」は、業種でいえば、豆類、小麦類の集荷事業、製粉事業に位置します。ただ、その内実は農業を「コミュニケーション産業」と捉え、事業領域をどんどん広げています。

創業は1953年。豆類の取り扱いを目的として設立されて以来、長年に渡り十勝の生産者と信頼関係を築いてきたこと。どうしたら良い品質の農作物が作れるか、どのように消費者に伝えるか。お互いに知識を共有しながら、共に成長してきました。「つくる」という現場から始まり、それを「食べる」人のもとへ届けるべく、近年では小麦粉製粉工場や、ホットケーキやパンミックスなどのプレミックス(混合粉)工場を新設。関連会社として、北海道食材のみを取り扱う輸出会社プライムストリームやシンガポールでの販売会社など、日本から世界へとそのステージは広がっています。

Shop Data

株式会社山本忠信商店
住所 河東郡音更町木野西通7丁目3
電話番号 0155-31-1168
URL https://www.yamachu-tokachi.co.jp

事業拡大に伴い、チャレンジは加速

東京、神戸、シンガポール…。北海道にとどまらず企業の幅を広げているヤマチュウ。近年は事業拡大に伴い社員数も増加。新卒採用はもちろん、Iターンの中途採用も積極的に行ってきました。社内の雰囲気は意欲的で明るく、次々とチャレンジが生まれています。そのどんな場面であっても、中心にいるのは「人」。社員一人ひとりが自分の持つ価値を高め、可能性に一歩踏み出すことができる、ヤマチュウはそんなワクワク企業を目指しています。

経営企画室 課長
荻原弘之さん

2018年4月中途入社。妻の実家が帯広にあり、子どもが産まれるタイミングで移住を検討。前年に帯広市主催のUIJターン事業に参加したことで同社を志望。前職での経験を活かし、人事評価や会社規定の改定などの内部管理業務を担当しています。

営業部 農産課
千葉美雨さん

2019年4月新卒入社。岩手県出身で帯広畜産大学を志望し十勝へ。大学生の時のアルバイトやサークル活動でつながった縁を大切にしたいと、卒業後も十勝で働くことを選びました。農家をまわるフィールドマンとして、たくさん勉強して早く独り立ちしたいそう。

経営企画室
秋山詩織さん

2019年10月中途入社。夫の転勤と共に移住。来てからの半年はフリーで事務仕事をしていましたが、知人の紹介で入社。IT担当として社内のインフラ整備を行っています。農業IOTが盛んな十勝で、今後は、会社として生産者のIT支援も考えています。

営業部 農産課
木嶋聖さん

2019年4月新卒入社。大学では海洋生物の研究を専攻。ふらっと行った農業系の就職説明会での出会いがきっかけとなり、理念に惹かれて入社。初めての北海道なので、会社外で友人がいないのが今の悩み。営業はコミュニケーション力が大切だと実感中。

ヤマチュウの目指すビジョン

農業という「つくる」現場と共に歩みながら、最近は「食べる」というマーケットのほうを向いた事業に力を入れています。3年前に東京営業所ができたことで、首都圏や海外の情報がリアルに、大量に入ってくるようになりました。「食べる」側の人がどんなものを求めているのかをキャッチし、「つくる」側と一緒に考えヤマチュウができることをする。十勝の農業は、国内だけでなく、世界へと飛び出していける可能性を秘めています。「社員には世界の中の日本という意識、多様性を受け入れる意識を持ってほしい」と山本英明社長。これまでに築いてきた生産者との絆を大切にしながら、農業の可能性、「食べる」ことの裾野を広げていきながら、ヤマチュウという会社の価値を高めていきたいそうです。

十勝はたくさんの可能性が詰まった地域

首都圏で暮らす方の中には、「一度北海道で仕事をしてみたい。でも、いずれはふるさとに帰りたい」という希望を持っている人もいるでしょう。ヤマチュウはそういう人も大歓迎! 都会と圧倒的に違うのは、通勤の時間的ロスとストレスがないこと。広々とした大地で育った、まったく価値観の違う農家と触れ合う機会があることは、その人の人生にとっても良い経験になるはず。農業ITや小麦を使ったカフェやベーカリーなどの店舗展開など、「農業」を核とした裾野を共に創造していく人材を求めています。

この記事を書いた人

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スロウ日和編集部

好みも、趣味もそれぞれの編集部メンバー。共通しているのは、北海道が大好きだという思いです。北海道中を走り回って見つけた、とっておきの寄り道情報をおすそ分けしていきます。