道北の町、下川町で暮らす人たちを訪ねる特集『下川町でスロウ日和』。今回お話を伺ったのは、下川町内にあるコテージ「森のなか ヨックル」管理人の成田菜穂子さん。田舎と聞いて、皆さんはどんなイメージを持つでしょうか。遊ぶ場所がない?人が少なくて活気が感じられない?…いえいえ、決してそんなことはありません。「確かに、選択肢は少ないかもしれない。でも、限られた中から選ぶことで新しい世界に出合うことが出来るんです」。そう楽しそうに話してくれた成田さん。 彼女の活き活きとした表情の理由を教えてもらいました。(取材時期/2021年8月)
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森のなか ヨックル
住所 上川郡下川町南町411-2
TEL 01655-4-3101
URL https://morinoseikatsu.org/yokkuru
最近ハマっていること 菌
何年経っても尽きることのない町の楽しさ、面白さ
「田舎って何もないよね」。今でも時々耳にするこんな声。けれど、本当にそうなのでしょうか。現地に足を運んだり、身を置くことで見えてくるものがあるかもしれません。澄んだ空気、豊かな自然、地域の人との温かい時間…。かくいう私も下川町を訪れる度に、この町がこんなにも「何でもある」場所であることに気づかされてきました。
成田菜穂子さんは、そんな下川町の「何でもある」魅力にいち早く気づいた一人。学生の頃、魚を釣りに町を訪れたことがきっかけとなり、本州から移住。現在は町内の宿泊施設「森のなかヨックル」の管理人として働いています。「下川は自分の世界を広げてくれた場所」と成田さん。町民との世代を超えた交流や、以前は考えもしなかった自身の興味・関心との出合い。元々下川町に定住する予定はなかったものの、居を構えたが最後、「ここにいるだけで十分楽しくて」、気づいたら25年が経っていたのだそうです。
宿泊者は自由に収穫することができるのだそう。
人との距離感が心地良くて、決して近すぎないのに「やりたい」と声をあげたときにはパッと集まり協力し合う。そんな町の雰囲気が生む数々の面白い取り組みが、成田さんの心をつかんで離しません。
「自分が知らなかったものの豊かさを下川が教えてくれました」。ここには身を置くことで見えてくる魅力や面白さがある。活き活きと話す成田さんの表情には確かな説得力がありました。
下川町で活き活きと自分なりの暮らしを営む人々の物語は、特集「下川町で、スロウ日和」からのぞくことができます。定期更新中ですので、ぜひ寄り道してみてくださいね。
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この記事の掲載号
northernstyle スロウ vol.69
「北国のサイロは今」
北海道の代表的な風景の一部として親しまれてきたサイロ。近年少しずつ数を減らしていくサイロの今を、あらゆる角度から記録した一冊。