下川町で仕事をつくる。地域おこし協力隊の新しい取り組み

「地域おこし協力隊」とひと口に言っても、町ごとに活動内容はさまざまです。下川町の地域おこし協力隊は、「シモカワベアーズ」という名前を掲げ、自分の得意なことや好きなことを活かしながら、町が目指す7つの目標達成に近づける内容でチャレンジしています。今回は、2019年に下川町で活躍する地域おこし協力隊のメンバー3人に話を聞きました。(取材時期 2019年8月)

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下川町タウンプロモーション推進部
住所 上川郡下川町共栄町1−1まちおこしセンターコモレビ
電話番号 01655-4-3511
URL https://shimokawa-life.info/

あなたのチャレンジがつくる、下川町の未来

SDGs環境未来都市に選ばれている下川町。自分の得意なことや好きなことを活かしながら、地域課題を解決できるような内容でチャレンジする協力隊員「シモカワベアーズ」を募集しています。内容によって、3年の任期後は町の企業に就職するか、起業するかを選択。地域おこし協力隊制度を活用した枠組みの中で、月々の収入を得ながら夢に専念できる仕組みです。今年のテーマは、好きなこと×地域課題解決。すでに募集は終了していますが、来年以降の続報に注目しつつ、今後の参考にしてみてくださいね。

町のサポートだけでなく、町のみんなが支えてくれます。

手厚い協力隊着任後のサポート体制

[ 毎月一回の相談会 ]
町内外で活躍する相談役の「ベアーズサポーター」が、あなたの挑戦を後押し。事業を進める上での悩みなどを共有します。

[ 町内での報告会 ]
町内の事業者や支援を得られそうな団体を呼び、定期的に報告会を実施しています。

[ 町外への視察やイベントでのPR ]
先進地域への視察や、町外でのイベント自分の事業をPRする機会がたくさんあります。

[ 森の寺子屋 ]…月1回の勉強会
[ 町外のサポーターとの面談 ]

※2020年11月現在、新型コロナウイルス流行のためイベント開催などは不規則になっています。

Person-01 ほしいものは自分たちで作る、DIYのまちに

山口 駿人さん

大学で木造建築の構造材について勉強し、木を扱うなら田舎へ行きたいと、移住を検討。下川町の暮らしごとツアーなどを通して「下川の人の本気度に惹かれ」移住しました。

山口さんには夢があります。それは、下川町を「ほしいものは自分たちで作る、DIYのまち」にすること。工業製品として木を扱うことに疑問を感じていた山口さん。人間と同じ生き物である木を扱うのであれば、敬意を持って自分たちの手で作り上げることが大切だと思い始めました。2018年にシモカワベアーズとして着任し、現在は依頼人の元に自ら赴く「出張企画型DIY屋さん」として活動しています。

木材資源が豊富な下川町だからこそ、既製品を買うのではなく素材を使って自分たちで作る。「そういう選択肢をあたりまえに選べる町にしていきたい」と語ります。そのために、作り方を教えたり作業環境を提供したり。山口さんだからできるやり方で、まずは周りの人たちから笑顔にしています。

Person-02 エゾシカの肉を熟成させ、プロシュートに

山田 泰生さん

札幌市出身。飛行機を作る会社でプロジェクトマネジメント職を経て、「次のステップに進みたい」と退職しました。2017年にシモカワベアーズ1期生として移住しました。

町で人気の喫茶店アポロの「鹿肉のロースト」を食べ、そのおいしさに感銘を受けたという山田さん。増えすぎたエゾシカの利活用に貢献できる良い取り組みだと思いましたが、町内でエゾシカ肉の加工をやろうという人はなかなかいませんでした。そこで、エゾシカの肉を熟成させ、プロシュートにする事業でシモカワベアーズへ応募したのがきっかけです。

飛行機から、エゾシカのプロシュートへ。作るものは変わっても、「根本的なやり方は変わらない」と山田さんは言います。ネームバリューのある下川町で活動することで、それだけでPRにつながったり、アドバイザーから意見をもらいやすかったりと、メリットがたくさんあるのだそうです。肝心のプロシュートの味は、「普通の生ハムには無い、香りとねっとりとした触感が特徴的」とのこと。下川町を訪れたら、ぜひ一度味見してみたいものです。

Person-03 教育の力で、社会をより良い方向に

本間 莉恵さん

東北出身。大学卒業後は友人と共に教育関係のNPO「みらいずworks」を立ち上げ、学生のキャリア教育支援に携わりました。2019年7月、下川町へ。

「社会をより良い方向に変えていくためには、教育が大切」と、学校内のキャリア教育として授業を行う本間さん。大きな町でたくさんの生徒と関わることも楽しかったけれど、「小さな町で、生徒と長期的な関わりを持ちながら、誠実に子どもたちと向き合いたい」と思うようになり、下川町へ移住しました。

活動の一環で授業をすると、「思った以上に町の取り組みを知らない生徒が多い」ことに、課題を感じたと言います。下川町は、全国からも視察へ訪れる人も多く、いろんなキャリアを築いて、自分らしく生きる大人がたくさんいる町です。彼らの協力を得ながら、「いろんな選択肢を見せて、この町で学ぶことの楽しさを感じてほしい」と語ってくれました。


「シモカワベアーズ」の待遇・給与面のはなし

雇用形態役場雇用(2年目から希望があれば個人事業主型に移行可能)
任 期3年
給 与月額20万円(賞与なし)
勤務時間8:30~17:15(12:00~13:00 昼休み)
そ の 他研修や視察のための活動費支給あり
問い合わせ下川町産業活性化支援機構タウンプロモーション推進部
TEL.01655-4-3511 info@shimokawa-life.info
この記事の掲載号

北海道移住の本 りくらすvol.5

地方公務員と地域おこし協力隊として働く人々をピックアップ。「地方公務員に転職したいけれど…」、「地域おこし協力隊ってどんな仕事をするのだろう?」。そんな疑問に応えます。

この記事を書いた人

石田まき

石田まき

スロウ日和編集長。ライター兼カメラマン。初めて訪れた北海道で、空の広さに一目ぼれ。言葉と写真の両方でこの地の豊かさを伝えるため、九州から移住。ホタテが大好物。