平和と安らぎの場所で味わう、スパイスたっぷりカレー

カレーのメニューは1~3種まで選ぶことができる。ダルカレー(お豆のカレー)、サラダ、付け合わせなどが付く。 写真提供/shandi nivas café

長沼町の、小高い丘が連なる場所に佇むシャンディニヴァースカフェ。ここで味わえるのは、店主がインドで学んだレシピを基本に、日本人に合うようアレンジしたオリジナルカレーです。全種類、作り方が異なります。野菜や肉、米は極力北海道産のものを使用。スパイスは、本場インドから。手間と時間をかけてこその味わいです。オンラインショップでのお取り寄せもできます。

Shop Data

shandi nivas café(シャンディニヴァースカフェ)
住所 長沼町東4線南10
電話番号 0123-76-7306
営業時間 11:30~L.O.16:00
定休日 月・火曜
URL Instagram:@shandi_nivas
編集者お気に入りの場所 畑が見渡せる奥の席が最高!

写真提供/shandi nivas café

濃厚なのに後味さっぱり。インドカレーをベースにしたカレー

カレーは好きだけれど、食べると少し胸焼けしてしまう、という人は実は結構多いのではないかと思う。そんな人には、シャンディニヴァースカフェのカレーをおすすめしたい。

長沼町の畑の中にあるこのカフェは、関東で移動販売のカレー屋を営んでいた坂本圭司さん、笑子さん夫妻が始めた店だ。世界一周の途中で立ち寄ったインドに「はまって」しまったという坂本さんが作るカレー。香りをかいだだけで食欲が湧いてくる複雑なスパイスのうま味は、濃厚なのに後味さっぱり。坂本さん曰く、「日本人の口に合うように味をアレンジしました。北インドのこってりなカレーと、南インドのあっさりなカレーの中間くらいかな」。

2018年には改めて南インドへ渡り、料理の勉強、メニュー開発、仕入れなどを行ったという。

平和と安らぎの場を、この手でコツコツと

そもそも坂本さん夫妻が北海道にやってきたのは、震災後の自主避難として。しかしそれより何より、長沼町の人の温かさに触れたことが、この地で暮らす決め手となった。離農跡地の建物は知り合いから教えてもらって手に入れた。改装作業は近くに暮らす家具職人や土建屋、大工や農家の人たちが手伝ってくれた。「心が折れそうになった頃に、ちょうど誰かが手伝いに来てくれるんですよ」と坂本さん。人と、地域と繋がりながら、たくさんの想いを乗せて、この店は作り上げられた。

「シャンディニヴァース」とは、「平和と安らぎの場所」という意味。移動販売のときにはなかなかできなかった「空間を演出する」ということが、ここに居を構えることで可能になった。笑子さんが作る焼き菓子やハンドドリップのコーヒーがメニューに加わったことで、滞在がより一層心休まるものになった。

「すべてのものには気が入っているんです」とは坂本さんの言葉。想いを込めて、丁寧に作られた、店と料理。その、心にじんわりと沁みてくるような空気感が、今でもふとした瞬間に思い出されるのはきっと、私自身があの空間に「はまって」しまったからなのだと思う。

写真提供/shandi nivas café

ギャラリーとオンラインショップを開設

店舗入り口部分にはギャラリースペースがあり、木工作家や造形作家の作品展示会を定期的に開催する。2020年夏にはオンラインショップもスタート。店舗で作る冷凍カレーや瓶詰めのピクルス、ドレッシング、ミックススパイスなどを販売している。

(取材時期 2014年10月25日)

この記事の掲載号

northernstyle スロウ vol.41
「小麦に夢中」

美しい小麦畑と、それを育む生産者たち、企業、飲食店まで。私たちを夢中にさせてくれた小麦にまつわるストーリー。

この記事を書いた人

家入明日美

家入明日美

火の国・熊本出身。野生動物の勉強がしたくて北海道へ移住し、自然のことを伝えたくてスロウ編集部に入る。馬とナキウサギ、やんちゃな飼い猫と怒髪天が心のオアシス。